虫歯の初期症状とは?発見方法や治療方法を解説

虫歯 初期

虫歯の初期段階では痛みがなく、気づきにくいとされています。

しかし虫歯の初期症状を理解していれば、虫歯を早期発見して治療にかかる期間や費用を節約可能です。

この記事では、虫歯初期に見られる症状や発見方法を解説します。

虫歯を見つけたときの治療方法や治療期間・費用などについてもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

虫歯のでき始めに見られる初期症状は?

虫歯 初期

虫歯のでき始めに見られる初期症状として、以下の5つが挙げられます。

  • 歯の表面が茶色に変色している
  • 歯の表面がざらついている
  • 歯と歯茎の境目が白くなっている
  • 歯の溝が黒くなっている
  • 甘いものや冷たいものがしみる

上記のような症状が一つでも当てはまる場合、虫歯が進行し始めている可能性が考えられます。

ここでは上記の5つの初期症状についてそれぞれ解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

歯の表面が茶色に変色している

虫歯の初期症状の一つに、歯の表面が茶色に変色することが挙げられます。

これは歯の表面のエナメル質が崩壊したり、着色物質が沈着したりすることにより起こるものです。

虫歯治療によってプラスチックや金属を詰めた境目は特に変色しやすく、虫歯になりやすい傾向にあります。

歯の表面がざらついている

歯に穴が開くと虫歯がどんどん進行していきますが、歯の表面がざらつくのも虫歯の初期症状の一つです。

歯の表面にあるエナメル質が溶け始めると、ザラザラとした感触になります。

デンタルフロスを使用した際に引っ掛かりを感じたり糸がほつれるようになったりしたら、虫歯を疑った方が良いかもしれません。

歯と歯茎の境目が白くなっている

虫歯になると歯と歯茎の境目が白くなることがあり、最初は白っぽかったものが徐々に茶色っぽく変色していきます。

これは歯の表面のエナメル質が溶け始めている証拠であり、放置しておくとどんどん虫歯が進行してしまうため注意が必要です。

歯の溝が黒くなっている

虫歯になると、歯の溝が黒くなります。

特に奥歯の溝は歯垢や食べかすが入り込みやすく、歯磨きをしても取り除きにくい部分です。

取り除き切れなかった歯垢や食べかすが原因となり、虫歯が進行する場合があります。

歯の溝が黒くなるだけでなく、歯の表面に黒い点や線が見られる場合もあります。

甘いものや冷たいものがしみる

虫歯が歯の表面の硬いエナメル質の下の象牙質まで達すると、甘いものや冷たいものがしみるようになります。

ただしこのような症状は虫歯以外に、知覚過敏の可能性も考えられます。

知覚過敏とは冷たいものや歯ブラシの刺激を受けた際、キーンとしみるような痛みを感じる症状です。

前歯や小臼歯あたりによく見られる症状で、虫歯の痛みとよく似ているため、自己判断するのは難しいです。

甘いものや冷たいものがしみるようになったら、歯科医院で診てもらいましょう。

虫歯になる原因は大きく3つある

虫歯 初期

虫歯になる原因は大きく3つ挙げられます。

  • 歯垢や細菌の蓄積
  • 糖分を摂取する頻度が多い・時間をかけて食事をしている
  • 歯の質が弱い

ここでは上記3つの原因についてそれぞれ解説します。

歯垢や細菌の蓄積

歯磨きがしっかりできていないと、歯垢や細菌が蓄積されていってしまいます。

歯垢は白いねばねばとした物体で、うがいでは落とせません。

唾液の分泌量が少ない方は口腔内の汚れが蓄積しやすく、虫歯になりやすい傾向があります。

口の中が乾燥しやすいと感じる方は特に注意が必要です。

糖分を摂取する頻度が多い・時間をかけて食事をしている

口腔内では、脱灰と再石灰化という現象が繰り返し起きています。

脱灰は、食べ物を食べたときに歯の表面にあるエナメル質が酸によって溶かされる現象です。

再石灰化は、唾液に含まれるカルシウムやリンが脱灰されたエナメル質に吸収されて中和する現象です。

脱灰と再石灰化でバランスを取り合っているのが通常の口腔状態ですが、食べている時間が長くなるほど酸性に傾く時間が長くなります。

再石灰化が追い付かずにエナメル質が溶かされ続け、虫歯が進行してしまうのです。

また、虫歯菌のエサとなる糖分を多く含む食べ物を摂ることが多い場合も、虫歯リスクが高くなります。

歯の質が弱い

歯はエナメル質・象牙質・歯髄の三層構造なっていますが、人によってはエナメル質が十分に形成されず、歯質が弱くなることがあります。

エナメル質が弱いと虫歯菌の酸によって歯が溶けやすく、虫歯が進行しやすいです。

これはエナメル質形成不全という症状ですが、この場合はフッ素塗布を行ったり形成不全の部分をレジンで埋めたりする治療で対処できます。

虫歯になりかけの歯を見つける方法

虫歯 初期

虫歯になりかけている歯を見つける方法は3つあります。

  • 鏡を見てチェックする
  • デンタルフロスを使ってチェックする
  • 定期的に歯科検診を受ける

ここでは上記3つの方法についてそれぞれ解説します。

鏡を見てチェックする

すぐにできる方法の一つが、鏡を見て歯の状態をチェックすることです。

以下の5つのうち一つでも当てはまる場合、虫歯になりかけている可能性があります。

  • 歯の表面が茶色に変色している
  • 歯の表面がざらついている
  • 歯と歯茎の境目が白くなっている
  • 歯の溝が黒くなっている

また表面に黄色くなった歯垢がある状態の歯は、歯磨きで虫歯の進行を防ぐことが可能です。

歯垢をきちんと取り除くためには、正しい歯磨きの仕方を身につけることも大切になります。

歯磨きの仕方に自信がない方は、歯科医院で指導を受けるのもおすすめです。

上記の状態を見逃すと虫歯が進行し、歯科医院で治療を受けなくてはいけなくなるため、定期的に鏡で自分の歯の状態をチェックしましょう。

デンタルフロスを使ってチェックする

歯の隣接した面で虫歯が進行するケースもありますが、そういった鏡では見えづらい部分をチェックするのにおすすめなのが、デンタルフロスを使用する方法です。

虫歯になるとエナメル質が溶け、歯の表面がザラザラの状態になります。

歯と歯の間や歯の裏にデンタルフロスを入れたときに引っ掛かりを感じたら、虫歯になっている可能性が高いです。

ここで大切なのは虫歯の疑いがある歯だけでなく、全体の歯にデンタルフロスを入れること。

もしデンタルフロスで引っ掛かりを感じたら、早めに歯科医院を受診しましょう。

定期的に歯科検診を受ける

自分で口の中を隅々まで見ることは難しいため、定期的に歯科検診を受けることが大切です。

歯科医院の定期検診ではレントゲンや特殊な器具などを使うため、しっかりと虫歯をチェックしてもらえます。

虫歯が早期発見できれば症状の進行状況に応じた治療を受けられ、虫歯の進行を食い止められます。

日頃のケアと合わせて定期的に歯科検診を受けて、虫歯の早期発見に努めましょう。

初期虫歯の治療方法

虫歯 初期

初期虫歯の治療方法には以下の4つの方法があります。

  • フッ素入りの歯磨き粉を使用する
  • 丁寧に歯磨きをする
  • 歯科医院で定期検診・歯のクリーニングを受ける
  • 虫歯を削って詰め物で処置する

歯は削ると寿命が縮んでしまうため、初期虫歯(C0、C1)であれば削らずに予防によって進行を防ぐ治療を行うこともあります。

しかし、自己判断で虫歯かもしれない歯を放置してしまうと悪化してしまう可能性があるため、まずは一度歯科医院を受診して詳しく診てもらうことが大切です。

ここでは上記4つの治療方法についてそれぞれ解説します。

フッ素入りの歯磨き粉を使用する

初期の虫歯は歯の表面のエナメル質が溶け出した状態となっているため、フッ素入りの歯磨き粉を使用する方法が効果的です。

フッ素は歯質を強化し、虫歯の進行を予防する効果があります。

フッ素入りの歯磨き粉を使用する方法と合わせて、歯科医院で歯の表面にフッ素を塗布してもらうのもおすすめです。

定期的にフッ素を塗布することで、虫歯になっていない歯の虫歯予防にもなります。

丁寧に歯磨きをする

虫歯の進行を防ぐために、丁寧に歯磨きをして細菌や糖を口腔内に残さないことが重要です。

自分では歯をしっかり磨けているつもりでも、歯磨きの仕方を間違えていると、虫歯の原因となる歯垢や食べかすが取り除き切れていない場合があります。

歯科医院では歯磨き指導も受けられるので、不安な方は指導をしてもらいましょう。

また、自分に合う歯ブラシを使用することも重要です。

自分に合う歯ブラシが分からない場合は歯科医院でおすすめしてもらえるため、定期検診のときに相談してみてください。

歯科医院で定期検診・歯のクリーニングを受ける

歯科医院で定期的に歯のクリーニングを受けることで、歯の表面についた歯垢だけでなく、歯についた頑固な汚れや歯石も取り除けます。

初期虫歯の治療に効果的なのはもちろんのこと、虫歯の再発を防ぐのにも有効な方法です。

また虫歯だけでなく歯周病の予防効果も期待できるため、定期検診のときにお願いしましょう。

虫歯を削って詰め物で処置する

歯磨きが苦手な人や歯並びが悪い人、虫歯になりやすい歯質の人の場合、虫歯を削って詰め物で処置することもあります。

小さな虫歯を削った部分の型取りをして詰め物を詰める、もしくは、削った部分に歯科用プラスチックを詰めるといった処置をします。

初期虫歯の治療期間や費用をチェック

虫歯 初期

ここでは初期虫歯の治療にかかる期間や費用について解説します。

初期虫歯の治療期間は0日〜1日

ごく初期である「C0」の状態であれば、再石灰化による自然治癒が期待できる状態のため、一般的に歯科医院では治療を行わないケースが多いです。

そのため実質的な治療期間は0日となるでしょう。

歯科医院を受診したときに初期虫歯と診断された場合、前述のようにフッ素を塗布したり歯磨き指導をしたりする程度の軽い処置を行います。

初期虫歯のうち「C1」ではレジン修復の治療を行うケースもありますが、この場合の治療時間は5〜20分程度で、1回で終わることが多いです。

また前歯などの目立ちやすい箇所をより綺麗に治療したい場合には、ダイレクトボンディングといってレジン修復よりも精度の高い治療を受けられる場合もあります。

ダイレクトボンディングの治療は60分程度の時間がかかりますが、クリニックによって異なるため受診の際に相談してみましょう。

初期虫歯の治療費用は1,000~4,000円程度

初期虫歯の治療費用は、保険適用3割負担で初診料含めて1,000~4,000円程度です。

前歯など見た目が気になる部分の場合、保険診療に比べて費用は高くなりますが自由診療を選択することもできます。

自由診療の場合クリニックによって費用が異なるため事前に確認しておきましょう。

まとめ

虫歯初期に見られる症状や治療方法などについて解説しました。

虫歯の初期症状は自覚しづらく、自分で発見するのが難しいです。

そのため定期的に歯科検診を受け、プロの目で診てもらって虫歯の予防・早期発見に努めることが大切です。

千歳烏山やの歯科では、『なるべく削らない、抜かない、痛みの少ない治療』を心がけ、患者様が安心して通い続けられる歯科治療を行っております。

カウンセリングではしっかりと希望やお悩みを聞いた上で、一人ひとりに合った治療計画を提案いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

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