矯正歯科の選び方のポイント5選!専門医の有無によるメリット・デメリットに注目
歯科矯正は、大人になってから行うと痛みが出たり食事が制限されるなど大きなストレスがかかります。
近年はより手軽なマウスピースによる治療法も開発されましたが、実は根治できないケースもあるのです。
ワイヤーを使った治療の場合は、費用も高額で何度も受診しなくてはいけない場合もあります。時間とお金を掛けるのだから、失敗したくないですよね。
そのためには、安心して任せられる先生を見つけなくてはいけません。
今回は、矯正歯科のメリットやデメリットと併せて、治療後に後悔しないような矯正歯科の選び方を紹介します。
矯正歯科の選び方を5つのポイントで紹介
矯正歯科の選び方には5つのポイントがあります。綺麗な歯並びを手にし、顔の印象を変えるためには必ず確認しましょう。
ここでは、選び方のポイントを一つずつ解説していきます。
費用で選ぶ
まずは、1回の価格がどれくらいになるのかが重要なポイントです。
なぜなら、高額すぎても低価格すぎても施術する医師の技術が疑われるからです。治療する必要のない歯まで装置で動かしてしまうと、必然的に高額になります。
適切な判断ができる医師ならば、相場を大きく超える治療費請求は起こりません。
矯正歯科治療は、一部を除いて保険適用外です。
ですが、歯並びの状態によって生活が困難になっていると判断される場合のみ、医療保険が適用され3割負担となります。
保険適用外での相場は、最も軽い場合でも10万円程度です。上下の全ての歯に対して施術するなら150万円にもなります。
また、矯正を始める前に今ある虫歯の治療や歯周病の治療が必要になることもあります。病院によっては、矯正を行わなくても診療だけでお金がかかることもあるなど、実に様々です。
加えて、後述しますが専門知識のない医師が軽易な治療を低価格で勧める場合もあるため、その点も注意が必要です。
回数で選ぶ
最大で何度治療しなくてはならないか、回数の指定や相談は可能かでも判断しましょう。
回数がかかると治療そのものが負担になりますし、人前に出る仕事をする大人の場合はきちんとスケジュールを組んでいかなくてはなりません。
治療中は食事が制限されることもあるため、許容できる回数かどうかで選ぶことも重要です。
施術方法で選ぶ
マウスピースか矯正装置を選べるか、それぞれのメリットデメリットの説明を受けられるかによってもクリニックを選ぶことができます。
矯正装置とは、歯茎側、あるいは口の奥の方をワイヤーなどで固定して歯の位置を矯正するものです。
歯全体をワイヤーで締めるのか、部分的に矯正を掛けるのかなど、さまざまな方法があります。
マウスピースとは、患者さん一人ひとりに併せて作った透明な歯型を被せることで歯並びの改善を促すものです。
食事中は取り外せる、就寝時だけ付けるなど、臨機応変な対応が可能です。
ただし、取り外せるという性質上、個人の判断で外している時間が伸びると確かな効果を得られなくなる点がデメリットです。
矯正装置だと確実な治療が可能ですが、時間がかかり装着している間口の粘膜が傷つくなどストレスが大きくなります。
マウスピース治療は手軽で費用も少なくすみますが、歯の生え方の癖によっては治せない場合もあり専門的な判断が必要です。
専門知識のないクリニックの場合、安価なマウスピースをすすめがちな傾向にあります。きちんと理由の説明を求め、納得できて初めて施術を依頼してください。
認定医の在不在で選ぶ
日本矯正歯科学会認定医がいるかどうかで選ぶのも大切なポイントです。
もし認定医がいないとしたら、先述のように相談や質問ができなかったり、適切な治療が望めないことがあります。
認定医の重要性については、後に詳しく説明します。
3次元撮影の診断で選ぶ
頭蓋骨の全体像が解るセファログラム撮影機、または3Dレントゲンが設置されているかもクリニック選びの重要なポイントです。
一般的な歯科にはパノラマレントゲンしかなく、前の方から見た歯並びしか診察できません。横、後ろからも歯根が歯茎に対してどのような角度で生えているのか、一人ひとりの歯の生え方の癖を精密に調べることができないのです。
症状が分かりにくければ、当然適切な治療も難しくなります。
歯茎の状態を多方向から診断できるかどうかも、失敗しない歯科矯正選びにおいては重要なポイントです。
認定医のいるクリニックが安心な訳
矯正歯科選び方で一番重要なのが、矯正歯科の認定医が常駐しているかどうかです。
「日本矯正歯科学会認定医」とは、歯科矯正に対する安定した専門知識と最新技術を持っていることが保証された医師のことです。
認定を受けるためには、矯正歯科学会が定める研修機関で5年以上も歯科矯正について技術を学ばなければなりません。
その後、研修期間も含めてさらに臨床経験を積んだと認められた場合、初めて認定医を名乗ることができます。
とはいえ、認定を受けた後も定期的に資格の更新を行い、最新技術を学ばなくてはいけません。
時間をかけて習得した治療法を、常に改善し続けているからこそ、認定医のいる歯科医院の施術は安心できるのです。
認定医が制定された背景
矯正歯科の開業には、歯科医師免許が必要です。逆に言うと、歯科医師免許さえあれば歯科矯正の専門知識と経験がなくても看板を出せてしまうのです。
そのため、以前は矯正治療を希望する人にとって、どのクリニックを選べばいいのか非常に分かりにくくなっていました。
加えて、さまざまな歯科医師の団体が独自の基準や技術に基づいた矯正治療を行っており、施術の品質も一定ではありませんでした。
そこで令和元年に、矯正歯科治療の統合を図るべく、日本矯正歯科学会認定医の制度が定められました。
この制度化を通じて、歯科矯正に特化した技術を持つ医師が見つけやすくなったのです。
日本矯正歯科学会のホームページには、地域の認定医を検索するためのフォームがあります。これを使えば、自宅周辺や職場の近くで認定医のいる歯科クリニックを簡単に探すことができますよ。
認定医のいないクリニックを選ぶデメリット
歯科医師の主な仕事は、歯や歯茎を含む口腔の病気の治療と予防です。それに対して、矯正治療とは歯並びを治す専門的な知識がなくてはなりません。
歯並びが形成される要因は、さまざまなものがあります。
遺伝や子どもの頃の食生活、顔や舌を動かす筋肉の発達具合、口呼吸の癖などです。そのため、歯並びが悪くなってしまった原因に対して、包括的な視野を持って診断しなくてはいけません。
認定医としての研修を経ていない歯科医師の先生だと、歯並び悪化の根本的な理由を判断しづらいかもしれません。
そのために最適な施術をしてもらえなかったり、歯並びが改善されなかったりといったトラブルが起こってしまうのです。
特に、大幅な治療が必要な歯茎の状態だった場合、認定医のいないクリニックで治療するのはリスクが大きいといえます。
大人になってから歯科矯正をするポイント
歯科矯正は子どものうちに行うことが多く、成人後に治療に踏み切るのは難しいことがあります。
主な理由は以下の通りです。
- 歯周病になりやすくなる
- 治療器具が外から目立つことがある
- 痛みがでることがある
大人が歯科矯正を行う最も大きなハードルが、矯正装置によるストレスです。
仕事で人と食事をしなくてはいけない、接客業で働いているなどの場合は特に顕著といえます。
また、ワイヤーで歯を引っ張ることによって、耐え難いほど痛みが出ることもあるのです。
子どもの場合骨が成長途中で柔らかいですが、大人は違います。歯茎の骨が成熟して硬くなっていますから、位置を動かそうとすると痛みも強くなるのです。
加えて、矯正装置を装着している間は、隙間に歯垢が溜まりやすくなり歯周病や虫歯になってしまうリスクも大きくなります。
成人後に歯科矯正をするメリット
大人になってから歯並びの矯正をするメリットは、なんといっても見た目の変化です。特に女性には、興味深いテーマではないでしょうか。
顔の印象は歯の位置によるところが大きいのです。歯科矯正をすることで、口元が引き締まったり顔全体が小さく見えたりします。
もし、どうしても不安な場合は、今回紹介したように専門知識を持った認定医のいるクリニックを選び、自分に合った治療法を相談することをおすすめします。
酷い痛みが出る場合には、口の粘膜を保護するワックスがあります。痛み止めの処方もお願いできるので、施術してもらうクリニックに相談してください。
まとめ
矯正歯科の選び方について解説してきました。マウスピースという軽易な治療方法が開発されてからは、大人になってから歯科矯正を考える人も増えてきました。
しかし、重要なのは矯正歯科として専門知識をもっている認定医の存在です。なぜなら、一般的な歯の治療に比べて歯並びの矯正は複雑な技術が必要だからです。
治療方針を決めるのにも経験が必要ですし、専門的なレントゲンがあることも重要なポイントです。
そして、矯正歯科探しの最後の判断基準になるのが、医師とのコミュニケーションです。
京王線「千歳烏山駅」南口より徒歩12分、小田急バス(成06)「成城学園前西口」行き乗車「榎北」下車徒歩1分の場所にある「千歳烏山やの歯科」では、患者との対話と丁寧な説明を重視した診療を行っています。
従来の虫歯、歯周病、小児歯科に加えて矯正歯科の診療も開始しました。
しっかり相談できる矯正歯科を探している方に、治療方針やなぜその治療が必要なのかについて説明を行います。
矯正歯科に興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。