神経を抜いた歯が押すと痛い原因5選!応急処置やセルフケア方法を解説

神経抜いた歯 押すと痛い

歯の治療後、神経を抜いたのに歯を押すと痛いと感じて心配になっている方も多いのではないでしょうか。

せっかく治療を終えたはずなのに再び痛みや違和感に悩まされると、不安やストレスも大きくなります。

神経を抜いたはずの歯が痛む理由には、いくつかの明確な原因があり、必要に応じて適切な処置や対策を行うのが望ましいです。

この記事では、神経を抜いた歯が押すと痛い原因と応急処置やセルフケア方法について詳しく解説します。

神経を抜いた歯の構造と治癒の経過

神経抜いた歯 押すと痛い

歯の神経を抜いた後の歯は、どのような状態で、治癒はどのように進むのでしょうか。

ここでは、神経を抜いた歯の構造と治癒の経過について解説します。

歯の構造と神経除去後の変化

歯はエナメル質、象牙質、そして歯髄(神経)という複数の層で構成されており、神経を除去すると歯内部の血管や免疫細胞も失われるため、細菌の侵入リスクが高まります

神経を抜いた歯は物理的に弱くなり、外部からの刺激や感染症の影響を受けやすい状態です。

さらに、栄養供給が乏しくなるため、かみ合わせや外傷によるダメージで破折しやすい傾向があります。

これらの変化を理解し、適切なケアを行うことが治療後の健康維持に欠かせません。治療後は特に注意深く歯を扱い、定期的な検診を受けることが重要です。

治療後に圧痛が起こるまでの期間と経過

神経を抜く治療後、2〜3日は歯やその周囲組織に刺激が残り、押すと違和感や軽い圧痛が生じることが一般的です。

多くの場合、この痛みは1週間以内に自然に落ち着きますが、まれに長引いたり強くなったりすることもあります。

短期間の痛みは一時的な炎症が原因ですが、数日経っても改善しない場合は感染や他のトラブルを疑い、早めの受診が必要です。

適切な経過観察と専門的な診断が大切です。痛みが続く場合は自己判断せず、必ず歯科医に相談しましょう。

神経を抜いた歯を押すと痛い原因5選

神経抜いた歯 押すと痛い

神経を抜いた歯を押すと痛む理由にはいくつか共通するものがあります。

ここでは、神経を抜いた歯が押すと痛い原因を5つ紹介します。

根尖性歯周炎

根尖性歯周炎は、歯の根の先(根尖)に炎症や膿が発生する状態を指し、神経を抜いた後に根管内に細菌が残っており、感染が再発した場合にこの炎症が起こります。

また、膿がたまった根尖から歯肉や骨に進行すると、押したときに強い痛みや腫れが生じることがあります。

これらの症状は早期の治療が重要で、放置すると痛みが増し、抜歯のリスクも高まるため注意が必要です。症状を感じたら速やかに歯科医院を受診しましょう。

痛みを我慢せず、適切な処置を受けることが大切です。

歯根膜の炎症

神経除去を伴う処置後、歯根周囲組織の一つである歯根膜が刺激や微細な傷を受けて炎症を起こすことがあります

この炎症は通常数日で治まりますが、症状が長引いたり悪化したりすると、歯根膜炎や根尖性歯周炎に進展する可能性があります。

炎症が起こった場合は、適切な経過観察と必要に応じた追加治療が求められますが、早めの対応が症状改善につながるため注意が必要です。痛みが続く場合は専門医に相談しましょう。

仮蓋・被せ物の不具合

仮蓋や被せ物の高さやフィット感に問題があると、噛み合わせ時の負担が特定の歯に集中し、押した際に痛みや違和感が生じます

また、隙間から細菌が侵入すると炎症や感染の原因となるため、不具合に気付いたら早急に歯科医院で調整や再装着を行うことが望ましいです。

適切な被せ物の管理が痛みの予防につながります。定期的なチェックも重要なため、違和感を感じたらすぐに相談しましょう。

歯根破折

神経を抜いた歯は脆くなりやすく、強い力や噛みしめによって歯根部分が割れることがあります。

歯根破折が起こると、痛みや噛んだ時の違和感、周囲組織の炎症や膿の発生を伴うことが多く見られます。破折した場合は保存が困難となり、抜歯が必要になることも少なくありません。

早期発見と適切な治療が重要で、症状を感じたら速やかに受診しましょう。痛みを放置しないことが大切です。

歯周病の進行

神経を抜いた歯自体は虫歯の痛みを感じませんが、歯周病に対する抵抗力は低下します。歯周病が進行すると、歯肉や歯槽骨に炎症が起こり、押したときの痛みや腫れにつながります

セルフケアが不十分だったり、歯科医院でのメンテナンスが不足していると発症リスクが高まるため、日常的なケアと定期的な受診が重要です。

健康な口腔環境を維持するために努力しましょう。

神経を抜いた歯が押すと痛いときの応急処置とセルフケア方法

神経抜いた歯 押すと痛い

急に痛みが強くなった場合、自宅でできる対処法は何があるのでしょうか。

ここでは、神経を抜いた歯が押すと痛いときの応急処置とセルフケア方法について解説します。

痛み止めや抗炎症薬の使用

一時的な痛みや不快感が強い場合、市販の痛み止めを適切な用量・用法で服用することが推奨されます。

これらの薬はあくまで一時的な緩和策であり、症状が長引いたり強い痛みが続く場合は歯科医の診断を受けることが大切です。

自己判断での長期使用は避け、専門家の指示に従いましょう。薬の使用はあくまで応急処置の一環です。

冷やすケア

炎症や腫れがある場合、頬の外側から冷やすことで痛みの緩和に役立つことがあります。冷却パックや濡れタオルを数分間あてる方法がおすすめです。

ただし、冷やしすぎには注意し、違和感があればすぐに中止してください。適切な冷却が効果的で、痛みを和らげる助けになります。

また、急激な熱や刺激は症状を悪化させることがあるため避けるのが望ましいです。

冷やす時間や頻度を守り、過度な冷却は避けることが大切です。正しい方法でケアを行いましょう。

硬いものを避ける・やさしいブラッシング

痛みがある間は、硬いものや噛みごたえのある食べ物を控え、柔らかいものを選ぶことが大切です。

また、丁寧かつ優しいブラッシングを心がけ、治療部位や周辺を清潔に保つことで、症状の悪化や感染リスクを防げます

日々のケアが回復を助け、健康維持につながるため適切な口腔ケアを続けましょう。痛みがある間は無理をせず、口腔内を清潔に保つことが回復を早めるポイントです。

神経を抜いた歯が押すと痛いときの歯科受診の必要性

神経抜いた歯 押すと痛い

自己処置で落ち着かない場合、どんなタイミングで受診すべきなのでしょうか。

ここでは、神経を抜いた歯が押すと痛いときの歯科受診の必要性について解説します。

圧痛が数日~1週間以上続くとき

治療後の圧痛は一時的なことが多いですが、数日以上続いたり強くなったりする場合は、根尖性歯周炎や治療部位のトラブルを疑うべきです

多くは一時的な炎症や周囲組織の反応で済みますが、根尖性歯周炎や歯根膜炎、治療部位の感染や被せ物の問題など、さらなるトラブルが関係している可能性があります。

痛みを無理に我慢することで症状が悪化し、抜歯など重い処置が必要になることもあるため、速やかに歯科医院を受診しましょう。

歯を長く健康に保つためにも、痛みを我慢せず専門医に相談してください。

腫れ・膿・発熱がある場合

歯ぐきの腫れや膿、発熱がある場合は感染が進行している可能性が高い状態です。特に、神経を抜いた歯が痛い状態の場合、根の先や歯周組織での化膿、進行性の歯周病などが疑われます。

このまま放置すると炎症が顎の骨や頬、首周りへ波及し重篤な合併症や全身疾患を招くおそれもあります。

応急処置で一時的に痛みが引いても、根本的な解決にはならず症状が再発することも少なくありません。

これらの症状がある場合は、自己判断せずに速やかに歯科医院を受診し、適切な治療を受けることが望ましいです。

夜も眠れないほど激しい痛み

昼夜問わず強烈な痛みに襲われ、夜も眠れないような場合は、歯やその周囲組織に重度の急性炎症や感染が起きている可能性が高いです。

自身で痛み止めを使ってもほとんど効果がなく、むしろ無理に我慢することで症状が悪化し、治療がより困難になるおそれがあります。

この場合も自己判断で様子を見ることは避け、速やかな受診と専門的な治療が必要です。痛みの原因を早期に特定し、適切な処置を受けましょう。

重症化防止には早急な対応こそが最も有効です。

再発予防のために日常でできること

神経抜いた歯 押すと痛い

痛みの再発や重症化を防ぐため、日常的に注意する必要があります。

ここでは、再発予防のために日常でできることについて解説します。

定期検診

神経を抜いた歯は見た目の違和感が少ないため、トラブルの兆候を自覚しづらいという特徴があります。

歯科医院での定期検診を受けることが、症状の再発や悪化を未然に防ぐうえで非常に重要です。

口全体のチェックやクリーニングに加えて、かみ合わせ状態や被せ物の劣化、周囲の歯肉の状態なども確認することで、痛みや炎症の前兆を早期に発見できます。

仕事や家事で忙しくても、予防のための時間を確保することが、長期的な歯の健康を守る第一歩となります。

定期的な検診を習慣化することで、トラブルの早期発見と予防が可能です。

虫歯予防習慣

毎日の正しいブラッシングに加え、歯間ブラシやデンタルフロスの活用は虫歯や歯周病の予防に欠かせません

神経を除去した歯は、痛みを感じにくくなる分、むし歯の進行にも気づきにくくなります。そのため、毎日の丁寧なセルフケアと虫歯予防の習慣が非常に大切です。

フッ素入り歯磨き粉の使用やバランスの良い食事も効果的です。定期的な歯科受診と合わせて、トラブルの少ない口腔環境を維持しましょう。

小さなケアの積み重ねが、将来的に大きなトラブルを回避する手段となります。

まとめ

神経を抜いた歯なのに押すと痛みを感じる場合、その背後にはいくつかの明確な原因が存在します。

代表的なものには、根の先に感染が再発する根尖性歯周炎、歯根膜の炎症、被せ物の不具合、歯根の破折、そして歯周病の進行などがあります。

治療後数日間の軽度な圧痛であれば自然に軽快することも多いですが、痛みが長引いたり悪化するようであれば自己判断せず、早めに歯科医院を受診することが重要です。

また、痛みの再発や悪化を防ぐためには、毎日の丁寧な口腔ケアとともに、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。

違和感を感じた段階で早めに対応することが、歯の寿命を延ばし、将来的な大きなトラブルを防ぐことにつながります。

千歳烏山やの歯科は、なるべく削らない、抜かない、痛みの少ない治療を心掛けており、安心して歯の治療を行える歯科医院です。

神経を抜いた歯の痛みや歯のトラブルがあった際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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