虫歯治療後に歯が痛い理由は?痛みの種類や対処法を解説!
虫歯治療をした後に、歯にズキズキとした痛みが出ることがあります。
痛みの原因は、神経が炎症を起こしている場合や被せ物があっていない場合などさまざまですが、治療後に痛みが出ると多くの方は不安に感じてしまうでしょう。
この記事では、虫歯治療後に痛みが出る理由や、痛みが長引く場合の対処法などについて詳しく解説します。
虫歯治療後の痛みの種類
虫歯治療後に感じる痛みの種類としては、以下のようなものが挙げられます。
- 歯がしみるような痛み
- 神経を残す治療をしたときの痛み
- 神経を取った後の刺激による痛み
- 被せ物を噛んだときの痛み
ここでは、痛みの種類について詳しく解説します。
歯がしみるような痛み
虫歯治療で歯を削った後、歯がしみるような痛みを感じることがあります。
これは、神経が炎症を起こして過敏になっているために起こるケースであり、一般的には2〜3日程度で痛みが治まります。
神経を残す治療をしたときの痛み
神経を残す治療をした場合、その後に痛みが出ることがあります。
こちらも2〜3日程度で痛みが治まるケースが多いですが、1週間以上長引く場合は神経を取り除く治療を検討する必要があるでしょう。
痛みが長引く場合は、すぐに医師に相談してください。
神経を取った後の刺激による痛み
神経を取り除く治療を行った後は、治療時の刺激によって痛みが出る場合があります。歯科医院では痛み止めが処方されるため、服用して痛みを和らげましょう。
通常は4〜5日程度で痛みが引いていきますが、噛んだときの痛みや違和感が半年以上残る場合もあります。
被せ物を噛んだときの痛み
被せ物をした後、噛んだときに痛みを感じることがあります。
痛みは1か月程度でなくなることが多いですが、それ以上痛みが引かない場合は噛み合わせが悪い可能性が考えられます。
違和感が消えないようであれば、歯科医院を受診してください。
虫歯治療後に歯が痛む5つの理由
虫歯治療後に歯が痛む理由は大きく5つあります。
- 神経が炎症を起こしているため
- 治療後は神経が過敏になるため
- 神経が残っているため
- 詰め物や被せ物が歯に合っていないため
- 熱伝導性が高い素材の詰め物をしているため
ここでは、5つの理由についてそれぞれ解説します。
神経が炎症を起こしているため
虫歯治療をしても歯の痛みが続く場合、虫歯菌が神経内部まで入り込み、炎症を起こしている可能性があります。
神経が炎症を起こしている場合でも回復を期待して神経を残した治療を優先しますが、炎症がひどい場合は神経を抜かなければ症状が改善されないケースが多いです。
神経にまで炎症が広がっているかどうかは見た目での判断が難しく、レントゲン写真や専用の機械を用いて診断する必要があります。
治療後は神経が過敏になるため
歯を削る治療を行った場合、歯に与えられた振動による刺激で、一時的に神経が過敏になることがあります。
特に神経に近い部分を治療する場合は熱や振動が伝わりやすいため、痛みを感じやすくなるでしょう。
歯の象牙質部分にある虫歯を取り除く場合にこの状態になりやすいですが、痛みは一時的なもので、通常は時間の経過とともに和らいでいきます。
神経が過敏になっている間は、歯への刺激は避けることが重要です。
神経が残っているため
歯の根管治療を行った後に痛みが出る場合、神経が残ってしまっている可能性が高いです。
根管治療とは、歯の神経にまで虫歯が進行している場合に、神経を取り除いて歯を残しながら虫歯を治療する方法です。
根管は複雑な構造をしており、取り除くためには高度な技術と経験が必要となるため、神経の取り残しが発生するケースがあります。
根管治療後に歯がズキズキと痛む場合は、歯科医師に相談して治療をやり直さなくてはいけません。
詰め物や被せ物が歯に合っていないため
虫歯治療後に歯が痛む場合、詰め物や被せ物が歯に合っていない可能性があります。
詰め物や被せ物をする場合は噛み合わせを調整しますが、このときに上手く調整できないと噛んだときに痛みが生じます。
また、詰め物によって神経を圧迫している場合も、歯に痛みが出ることがあります。
噛み合わせの調整は患者様が主導して行うため、もし噛み合わせが悪いと感じたら迷わず相談してください。
熱伝導性が高い素材の詰め物をしているため
熱伝導性の高い素材の詰め物をしている場合、冷たいものや熱いものを食べたときに痛みを感じることがあります。
特に金属製の詰め物は天然歯やプラスチック、セラミックと比べて熱伝導性が高いため、刺激が神経に伝わりやすいです。
通常は2~3日程度で痛みが治まりますが、もし痛みが引かないようであれば他の原因が考えられるため、すぐに歯科医師に相談してください。
虫歯治療後に痛みが出たときの対処法
虫歯治療後に痛みが出たときの対処法は、以下の5つが挙げられます。
- 痛み止めを服用する
- 濡れタオルや氷をくるんだタオルなどで患部を冷やす
- 歯を触って刺激しないようにする
- 刺激の強い食べ物は控える
- 血流が良くなる行動は避ける
ここでは、5つの対処法について詳しく解説します。
痛み止めを服用する
虫歯治療後に痛みが出たときは、痛み止めの服用で一時的に痛みを抑えられます。
歯科医院で処方された痛み止めがある場合はそれを服用し、ない場合は市販の痛み止めでも問題ありません。
痛み止めには飲み薬と塗り薬の2種類がありますが、歯茎に異常がある場合を除いて基本的には飲み薬を選ぶとよいでしょう。
市販の痛み止めを服用する場合は、外箱に記載されている用法・用量をしっかり守ることが大切です。
また、痛み止めの服用はあくまでも応急処置で根本的な解決には至らないため、痛みが長引くようであれば歯科医院を受診するようにしてください。
濡れタオルや氷をくるんだタオルなどで患部を冷やす
治療後の一時的な痛みに効果的なのが、患部を濡れタオルや氷をくるんだタオルなどで冷やす方法です。
患部を外側から冷やすことで、一時的に痛みを和らげられます。
しかし、歯に直接氷を当てたり冷やしすぎたりすると逆に症状が悪化する可能性もあるため、必ず頬側から冷やし、長時間あてすぎないように注意しましょう。
歯を触って刺激しないようにする
治療した歯を指で直接触るなどして刺激しないようにしましょう。
治療後の歯に指で触れると、指に付着した細菌が患部に付着し、さらに症状が悪化する恐れがあります。
指で触れるのはもちろん、可能な限り舌でも触れないように注意しましょう。
刺激の強い食べ物は控える
虫歯治療後の歯は神経が過敏になっているため、刺激の強い食べ物は控えてください。刺激が強い食べ物は以下のようなものが挙げられます。
- 熱い食べ物・飲み物
- 冷たい食べ物・飲み物
- ケーキやチョコレートなどの甘い食べ物
- キムチなどの辛い食べ物
- レモンやグレープフルーツなどの柑橘類
虫歯治療後の食べ物は、少し冷ましたおかゆやうどんなどがおすすめです。
刺激物とは異なりますが、硬い食べ物も詰め物や被せ物を損傷させる恐れがあるため、可能な限り避けたほうがよいでしょう。
血流が良くなる行動は避ける
血流が良くなると歯の痛みが強くなる恐れがあるため、以下のような行動は可能な限り避けましょう。
- 長時間の入浴
- 激しい運動
- 飲酒や喫煙
虫歯治療後しばらくは入浴はシャワーだけで済ませるようにして、飲酒・喫煙習慣がある場合は、しばらく控えるようにしてください。
虫歯治療後に痛みが引かない場合は歯科医院を受診する
虫歯治療後に痛みが引かない場合は、歯科医院を受診しましょう。
虫歯治療後のズキズキとした痛みは、2日から長くても1週間程度で落ち着いてくるのが一般的です。
徐々に痛みが治まってくるようであれば歯科医院を受診しなくても問題ありませんが、1週間以上痛みが引かない場合は、神経が炎症を起こしている可能性が考えられます。
神経を残した治療を行った後に痛みが長引く場合、神経を取る治療を検討する必要が出てくるでしょう。
その場合は、歯科医師と相談のうえで治療方針を決定してください。
根管治療後に歯が痛む場合は再度治療を行う
根管治療後に歯が痛む場合、再度治療を行わなくてはいけません。
根管治療は歯の神経を取り除く治療ですが、神経を取り除き切れていないと痛みが出ることがあり、この場合は再治療が必要になります。
根管治療後に痛みが引かない場合は、すぐに歯科医師へ相談しましょう。
詰め物や被せ物をした場合は噛み合わせを調整する
詰め物やかぶせ物をしたあとに痛みが続く場合は、噛み合わせが悪い可能性があるため、歯科医院で再調整が必要です。
噛み合わせの違和感をそのままにしておくと、歯に痛みが出るだけでなく、歯と骨の間にある歯根膜というクッション組織にまでダメージが及びます。
痛みの症状が長引けば他の歯にも影響が出るため、なるべく早く噛み合わせを調整し直してもらいましょう。
まとめ
虫歯治療後に歯が痛くなるときの原因について解説しました。
治療後の痛みは通常長くても1週間程度で治まることが多いですが、それ以上痛みが長引く場合は再治療が必要となる可能性があります。
虫歯治療後の一時的な痛みを和らげたい場合は、痛み止めの服用や患部を冷やす方法がおすすめです。
痛みがいつまでも引かない場合は、対処法では根本的な解決には至らないため、すぐに歯科医院を受診しましょう。
千歳烏山やの歯科では、患者様が安心して治療を受けられるような虫歯治療サービスを提供しています。
痛くない、怖くない虫歯治療を目標としているため、歯医者に対して苦手意識がある方も、まずはお気軽にご相談ください。