予防歯科と歯科検診の頻度の違いは?それぞれの特徴を詳しく解説!
歯に痛みがないのに、歯医者に行くのは時間や費用がかかると心配される方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、予防歯科に通い、定期的に歯科検診を受けることで、虫歯や歯周病を早期に発見し、治療することができます。
歯科検診に行かず、重症化して歯を抜かなければならなくなると、虫歯治療や入れ歯治療を受けなければならなくなります。虫歯の治療費は、歯科検診よりも高額になる可能性が高いです。
当記事では、予防歯科と歯科検診の正しい頻度や、歯のケアに欠かせない歯科医院の上手な選び方について解説しています。ぜひ、歯のメンテナンスにお役立てください。
予防歯科と歯科検診それぞれの目的は?
予防歯科の目的は、悪くならないように予防し、お口の中にトラブルを起こさないようにすることです。
それに対して歯科検診の目的は、虫歯や歯周病などの悪いところを探し、早期発見・早期治療することです。
そのため、歯科検診では、予防歯科で行うような予防措置はほとんど行われません。歯科検診も「歯科医院で行われる予防歯科の一つ」と言えるでしょう。
治療が苦手な方にも定期検診はおすすめです。なぜなら、定期検診で虫歯を早期発見することで、歯の重大なトラブルを防ぐことができるからです。
予防歯科に行く頻度
予防歯科にいくことが大切だと理解できたところで、予防歯科に行く頻度はどうすれば良いのでしょうか。
ここではそれぞれの口内の状態に合わせた予防歯科の頻度について解説します。
一般的な歯のクリーニング
一般的なクリーニングのために歯医者に行く頻度は、3ヶ月に1回程度と言われています。
口の中にはたくさんの細菌がいますが、歯科医院でクリーニングしてもらうと、一時的に口の中の虫歯菌や歯周病菌が減ります。
しかし、再び増殖することもあるので、定期的な歯科医院の受診をおすすめします。
お口の中の状態には個人差がありますが、細菌が元に戻るまで約2~3ヵ月かかりますので、2~3ヵ月に一度は歯科医院でクリーニングを受けることをおすすめします。
また、セルフケアだけでは落ちない汚れもありますので、歯科医院でプロのクリーニングを受けて汚れを落とすことが必要です。磨かずに放置した歯垢は歯石となり、放置すると硬くなります。
歯垢や歯石は、虫歯や歯周病の原因となるため、除去する必要がありますが、歯石は非常に硬いため、歯ブラシで除去することはできません。
セルフケアが苦手で、歯に汚れが付着しやすい方
セルフケアが苦手で歯に汚れがつきやすい方や、歯周病が進行している方は、1~2ヶ月に一度、歯科医師によるプロフェッショナルクリーニングを受けることをおすすめします。
歯周ポケットの深さが4mm以上になると、歯ブラシで取り除くことが難しくなります。さらに状態が悪化しないためにも、しっかりとプロの手によるメンテナンスが必要です。
汚れや着色を落とすクリーニングのほか、歯科医院では歯磨きの指導も行っています。セルフケアでうまくいかない場合は、定期的に歯科医院で磨き残しのある場所をチェックしてもらうとよいでしょう。
また、歯並びが悪い人やタバコを吸う人は、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。歯並びが悪いと歯ブラシの毛先が細かい部分まで届きにくくなるからです。
また、タバコを吸う人は、タバコの成分が歯周病を悪化させ、歯の表面に汚れがつきやすくなるので、1~2ヶ月に一度は歯のクリーニングをすることをおすすめします。
お口の健康が良好で、自分でケアできる方
自分でケアをして口の中を清潔に保つことができる人は、虫歯や歯周病のリスクは低いので、半年に1回程度のクリーニングで問題ないでしょう。
ただし、どんなに上手に磨いていても、落としきれない汚れはあるものです。
セルフケアがしっかりできていて、虫歯もなく、歯周ポケットmの数値がすべて3mm以下であっても、半年に一度は定期検診とクリーニングを受けることをおすすめします。
歯科検診に行く頻度
歯科医院での歯科検診の頻度は、通常、成人の場合、3~6ヶ月に1回程度です。虫歯や歯周病になりやすいと判断される場合は、頻度が高くなることもあります。
そのため、歯科の定期検診は、年齢が高い人ほど頻度が高くなります。これは、歯周病菌が年齢とともに増える傾向にあるためです。以下、年齢別の歯科検診の頻度を紹介します。
子ども
子どもの歯科検診は、3~6ヶ月に1回程度通うことが推奨されています。子どもは磨き残しが多く、乳歯は虫歯になりやすく、進行が早い傾向にあります。
また、成長期には歯やあごが大きく変化するので、異常があったらすぐに歯科検診を受けるとよいでしょう。
成人
3~6ヶ月に一度の歯科検診をお勧めします。あまり時間がない方でも、半年に1回程度は受診されるとよいでしょう。
高齢者
1~2ヶ月に1回の受診をお勧めします。高齢になると、エナメル質がすり減ったり、歯ぐきがやせたりと、歯の病気にかかりやすい口内環境になってきます。
歯の病気は、脳卒中や糖尿病、心臓病などの全身疾患につながることも分かっており、高齢者の方は特に歯科検診が重要です。
歯科医院によっては、通院が困難な方のために、医師が自宅を訪問するサービス(訪問歯科診療)もあります。
選ぶべき歯医者の特徴7選
予防歯科は、プロフェッショナルケアとセルフケアの両方が重要です。プロフェッショナルケアを検討する際のポイントを見ていきましょう。
生活習慣の改善を促してくれる
歯の病気(虫歯や歯周病)は、生活習慣の乱れによって引き起こされます。
そのため、良い歯科医院は、口腔内の病気の再発を防ぐことを目的に、生活習慣の改善を促してくれます。
なぜなら、口腔内疾患の原因となる生活習慣を改善しなければ、再発する可能性があるからです。
歯医者を選ぶ際には、歯磨き習慣や食習慣について適切なアドバイスをしてくれる歯科医師や歯科衛生士がいるところを選びましょう。
治療のメリット・デメリット両方教えてくれる
歯科治療には保険診療と自費診療の2種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。
自費診療は、患者さまのニーズに応えられる治療です。例えば、「歯を長持ちさせるために詰め物をしたい」「歯の見た目を良くするために矯正をしたい」などです。
その一方で、保険適用外というデメリットもあります。そのため、治療内容によっては費用が高額になることもあります。
良い歯科医院は、こうしたメリットとデメリットを患者さまに説明してくれた上で、患者さまが納得して治療が受けられるように工夫してくれます。
予防歯科に対する考え方が明確
予防目的で歯医者を選ぶ場合、ホームページにどのような方針が明記されているかが一つのポイントになります。診療科目のうち、予防歯科に関するページをよく読みましょう。
また、30分で口の中全体をきれいにするのは至難の業です。クリーニングにかかるおおよその時間を聞いておき、60分程度の予約制のクリニックを選ぶとよいでしょう。
写真やマイクロスコープを使ったアフターフォロー
虫歯を例にとると、写真による経過観察で「進行している」「これ以上進行しない」などを判断し、必要な治療のみを行うことができます。
虫歯の進行度合いを数値化できる位相差顕微鏡などの機器を導入しているクリニックもあります。このような診察方針を持っている歯科医院は、おすすめできます。
根本的な原因にアプローチしてくれる
歯のトラブルの原因は、歯痛だけではありません。
予防歯科を選ぶ際には、歯磨き指導だけでなく、食事や生活習慣など、歯のトラブルの原因を徹底的に調べることが大切です。
虫歯や歯周病の検査を行っている医療機関を選ぶとよいでしょう。
医療的なホスピタリティ
医療ホスピタリティとは、治療に不安を感じている患者さまへのおもてなしのことです。
良い歯科医院は、この医療的なおもてなしができるのです。
例えば、スタッフが患者さまに笑顔で接し、丁寧でわかりやすい説明をしてくれることです。
良い歯科医院は、常に患者さまが過ごしやすい雰囲気作りと、適切なコミュニケーションを心がけています。
このような医療を提供できる歯科医院なら、良い治療結果を出すことができるでしょう。
滅菌・殺菌の設備が整っている
良い歯科医院では、滅菌・殺菌対策が行われています。
例えば、手袋などの消耗品は患者さまごとに交換しています。また、タービンなどの歯を削る器具は、洗浄後に必ず滅菌しています。
このように徹底した感染症対策を行うことで、患者さまは安心して治療を受けることができます。さらに、スタッフ自身も感染から身を守ることができます。
患者さまとスタッフ、両方を守る体制が整っている歯科医院は、選んで損はない歯科医院です。
まとめ
予防歯科は一般的に3ヶ月に一度の頻度で通うことが勧められていますが、人それぞれ歯の状態は違います。医師の診察と指導の元、適切な頻度で通うようにしましょう。
歯科検診の場合は、3~6ヶ月に1回程度の頻度がおすすめです。とはいえ、虫歯や歯周病の状態によって頻度は異なります。
年齢によっても推奨されている検診の頻度が変わる点を覚えておきましょう。
歯の健康は、口の中だけでなく体全体の健康にも大きく関わってくる重要な問題です。
場合によっては審美性が損なわれたり、対人関係にまで影響を及ぼすこともあるため、予防歯科でトラブルを未然に防ぐことが重要です。
信頼できる歯科医院で適切な予防歯科と歯科検診を習慣にして、歯の健康を守りましょう。
『千歳烏山やの歯科』では、皆様のセルフケアと私たちプロのケアで、皆様の大切な歯の健康を守ることを目的としています。
予防歯科をお考えの方、将来的に自分の歯を残すことに不安を感じている方は、ぜひ一度『千歳烏山やの歯科』にご相談ください。