歯並びが悪くなる主な原因9選!悪化させない予防と対策を詳しく紹介

歯並びが悪くなる原因は遺伝的な要素もありますが、多くは日常生活の癖や習慣が大きく影響しており、一つではなくさまざまな要因が絡み合っています。
大人だけでなく子どもにも当てはまる原因も多いため、早めの予防や対策が重要です。
この記事では、歯並びが悪くなる主な原因や歯並びが悪いことで生じやすいトラブル、悪くさせないための予防と対策について詳しく紹介します。
歯並びが悪くなる主な原因

歯並びが悪くなる原因は、日々の習慣や体質など、さまざまな環境が複雑に影響しています。ここでは、歯並びが悪くなる主な原因について詳しく解説します。
遺伝的な要素
歯並びが悪くなる大きな要因の一つが、遺伝的な要素です。
例えば、家族に顎が小さい方や歯が大きい方がいる場合、同じような骨格や歯の特徴を持つ子どもが生まれることがあります。
また、歯自体の形や本数も遺伝で決まりやすく、歯が一部足りなかったり多かったりすることで、歯列にゆがみが生じるケースも見られます。
ただし、遺伝的な背景が歯並びの全てを決めるわけではありません。後天的な要素も絡むため、日常生活の見直しも重要です。
幼少期の習慣
幼少期の生活習慣は、将来の歯並びに非常に大きな影響を与えます。特に歯並びが悪くなる原因になりやすいとされている習慣は以下の通りです。
- 指しゃぶり
- 舌を出す
- 唇を噛む
- ほおづえ
- 口呼吸
- 長期間の哺乳瓶やおしゃぶりの使用
指しゃぶりや舌の癖が長く続くと、顎の骨の成長や歯並びが本来の理想的な形からずれてしまう原因になりやすいです。
口呼吸は、鼻の通りが悪い子どもに多い習慣ですが、口が開いていると筋肉の発達が阻害され、歯並びの乱れにつながることが指摘されています。
また、乳歯が早く抜け落ちてしまうことで、永久歯は本来の位置に生えづらくなり、歯の重なりやすき間が生じる場合もあります。
これらの癖は気づかぬうちに続いてしまうことが多いため、保護者の方は子どもの様子をよく観察し、無理なく改善に導くサポートを心がけましょう。
歯ぎしりや食いしばり
寝ている間の無意識の歯ぎしりや、ストレスや緊張時に強く歯をかみしめる癖があると、歯や顎への負担が強くなり、歯の位置が少しずつずれることがあります。
また、歯の表面が摩耗したり、場合によっては歯の破損や亀裂にもつながるため、長期的には歯の健康だけでなく歯並びそのものにも影響を及ぼします。
さらに、強い力で咬みしめることが習慣化すると顎の関節に負担がかかり、顎関節症のリスクが高まる点にも注意が必要です。
歯ぎしりや食いしばりを軽減するためには、ストレスコントロールや、必要に応じてマウスピースを活用するなどの対策が有効となります。
噛み方や食生活の影響
毎日の噛み方や食事の内容も、歯並びに大きな影響をもたらします。
例えば、片側ばかりで食事を噛んだり柔らかい物中心の食生活が続いたりすると、負担が偏り、本来の顎の発達が妨げられることがあります。
顎は固いものをしっかり噛むことで刺激を受けて発育し、歯が並ぶための十分なスペースが確保されますが、柔らかい物ばかりだと筋肉が未発達になりがちです。
また、栄養バランスが悪い食事を続けていると顎の骨や歯の成長に必要な栄養素が不足し、健康な歯並びを保つのが難しくなります。
左右まんべんなく咀嚼し、バランスよく固さのある食材を取り入れることで、顎や筋肉の発達をサポートし、歯並びの乱れを予防しやすくなります。
親知らずの圧迫
親知らずは、生えるスペースがもともと少ない場合や、斜め・横向きに生えてしまう場合、隣接する歯を圧迫して前歯付近の歯並びを乱す要因になります。
さらに、スペース不足で親知らずが歯茎の中に埋もれたままの状態や、一部だけ露出している場合は、炎症や痛みを引き起こしやすく、日常生活にも支障が出ることがあります。
このような問題を防ぐためには、定期的な歯科受診を通じて親知らずの生え方や状態を確認し、必要に応じて適切な処置を受けることが大切です。
虫歯や歯周病
虫歯や歯周病は歯の健康を損なうだけでなく、歯並びの乱れにもつながります。
虫歯が進行して歯を早期に失った場合、本来その歯が担っていたスペースがなくなり、周囲の歯が空いた場所に動いてしまいます。
その結果、歯が傾いたり隙間ができたりすることで、歯列全体のバランスが崩れます。
また、歯周病によって歯を支える骨が溶けてしまうと、歯が動きやすくなり、歯並びが悪化しやすくなるため注意が必要です。
虫歯や歯周病を防ぐためには、日々の丁寧な歯磨きや定期的な歯科検診が欠かせません。
姿勢や体の使い方
普段の姿勢や体の使い方も、歯並びに大きな影響を与えます。特に以下の生活習慣や姿勢、体の使い方には注意が必要です。
- 長時間の猫背
- うつむき姿勢
- 片側だけの頬杖
- 寝る時の向きの癖
これらの生活習慣が続くと、顎の骨がゆがみやすくなり、その結果として歯並びのバランスも崩れてしまいます。
正しい姿勢を心がけることで顎や顔の筋肉がまんべんなく使われ、余計な力が特定の場所にかからないよう調整されます。
集中して物事を行う際やデスクワークの際は、姿勢を意識することが、見えない歯並びケアにつながります。
加齢による筋力低下
加齢により、口元やあご周りの筋力は自然と低下していきます。
その結果、歯を支える力が弱くなったり、舌や唇の筋肉が衰えることで歯が前方や隙間に動きやすくなる現象が起こります。
また、入れ歯やブリッジの使用年数が長くなった場合も、合わない補綴物が歯並びに影響を及ぼすことがあるため、定期的なチェックや適切な交換が欠かせません。
加齢による筋力低下を防ぐには、食事をしっかり噛む習慣や口元の体操、表情筋のトレーニングを心がけることが重要です。
事故や怪我などの外的要因
交通事故やスポーツなどによる顔面の怪我、歯の欠損や顎の骨折といった外的要因も、歯並びを悪化させる大きな原因です。
怪我によって歯や骨の位置がずれてしまうことで、残る歯にも想定外の力がかかり、歯列が一気に乱れることがあります。
スポーツ活動時のマウスガード着用や安全対策を徹底し、事故や怪我で歯や顎に異常を感じた際は、できるだけ早めに歯科医や医療機関を受診することが重要です。
歯並びが悪いことで生じやすいトラブル

歯並びが悪いことで生じやすいトラブルは、見た目の印象だけでなく、健康リスクや心理的な負担などさまざまです。ここでは、主なトラブルについて詳しく解説します。
咀嚼や発音への影響
歯並びが悪いと、食べ物をしっかり噛み砕けず消化に負担がかかるだけでなく、発音にも支障が生じやすくなります。
不正咬合や歯列の乱れによって、噛む力が分散されず一部の歯や顎に負担がかかることで、噛み切れない・飲み込みにくいといった問題が現れやすいです。
また、歯列の幅が狭かったり隙間がある場合は舌の動きや空気の流れが妨げられ、「さ行」や「た行」など特定の発音が不明瞭になることもあります。
こうした咀嚼や発音のトラブルは、日常生活での不便さだけでなく、集団での会話やプレゼンなど自信を持つ妨げにもなりかねません。
虫歯や歯周病のリスクが高まる
歯並びが悪いと、歯ブラシが届きにくい部分や汚れが溜まりやすい隙間ができやすくなり、その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
また、歯の重なりによって唾液の循環が滞りやすく、細菌が繁殖しやすい口腔環境となるのも大きな要因です。
歯の健康が損なわれ最終的には歯を失うリスクも高まるため、日々のセルフケアに加え、歯科医院での定期的なメンテナンスも検討しましょう。
顎関節症や頭痛など全身への影響
悪い歯並びや噛み合わせの異常は、顎関節や筋肉への余計な負担を引き起こします。
頬杖や食いしばりなど無意識の習慣により、顎関節症や口を開けにくい症状、そして肩こりや慢性的な頭痛の原因となることがあります。
さらに、噛み合わせのズレは全身の筋肉バランスや姿勢に悪影響を及ぼし、首や肩にまで影響が広がるケースも報告されています。
こうした慢性的な不調は生活の質を低下させてしまう要因になるため、早期対策や専門家への相談が重要です。
見た目や心理面での悪影響
歯並びが整っていないと、外見の印象に大きく関わり、自信の低下や対人関係への不安を生じやすくなります。
特に笑顔や会話の際、人前で口元を隠したくなったり、自己評価が下がるなどの心理的影響も指摘されています。
第一印象において清潔感や信頼度が左右されることも多いため、歯並びの悩みが就職活動や社会生活にまで影響することがあります。
こうしたストレスやコンプレックスは、日常の幸福感や意欲にも関わるため、心身の健康のためにも歯並びの悪さとは真剣に向き合うことが大切です。
歯並びを悪くさせないための予防と対策

歯並びを悪くさせないための予防と対策は、日常の小さな意識や生活習慣の見直しから始まります。ここでは、具体的な予防と対策のポイントについて詳しく解説します。
成長期の癖を見直す
幼少期に身につけてしまいやすい指しゃぶりや頬杖、舌で前歯を押す癖などは、歯並びの乱れにつながりやすいため見直す必要があります。
例えば、指しゃぶりがやめられない場合は、「手を使う遊びを増やす」「口さみしさグッズを活用する」など、置き換える行動を試してみるのがおすすめです。
舌の癖については、正しい位置で意識するトレーニングや筋トレなどを歯科医院で指導してもらうのも良いでしょう。
どうしても改善が難しい場合は、歯科や小児科の専門家に相談し、必要に応じて指導やサポートを受けながら取り組むことが重要です。
よく噛んで食べる習慣を身につける
柔らかいもの中心の食生活や片側噛みは顎の発達を妨げるため、意識的によく噛んで食べることが重要です。
30回を目安によく噛み、人参やゴボウのように歯ごたえのある食材を取り入れましょう。正しい咀嚼は、栄養吸収の促進や虫歯予防にもつながります。
日常的な姿勢や寝方を見直す
長時間の猫背やうつ伏せ寝、横向き寝などは、顎や歯列のゆがみ、咬み合わせのズレを引き起こしやすくなります。
歯並びや顎、顔のバランス維持には、できるだけ仰向けで寝て、日常生活でも正しい姿勢を心がけることが大切です。
定期的に歯科検診を受ける
歯科検診は、虫歯や歯周病だけでなく、歯並びや咬み合わせの異常を早期に発見できます。
初期の問題を早めにケアすることで、大きなトラブルを予防でき、痛みや費用の負担も軽減されます。
歯並びの悪化を防ぐためにも、定期的な歯科検診は非常に重要です。
まとめ
歯並びが悪くなる原因は遺伝や成長期の癖、噛み方、姿勢など多岐にわたりますが、日々の心がけや生活習慣の見直しで、多くは予防や改善が可能です。
特に成長期の子どもの場合は、早期の癖の発見や適切な指導が将来のきれいな歯並びを守るカギとなります。
歯並びや癖について気になることがあれば、早めの専門家へ相談しましょう。
千歳烏山やの歯科では、丁寧なカウンセリングと一人ひとりに合わせた予防・矯正指導を行っておりますので、どんな小さなお悩みでもお気軽にご相談ください。