セラミックの歯はホワイトニングできる?着色の原因とクリーニング対策

セラミック ホワイトニング

「セラミックの歯はホワイトニングできるのか」「なぜ黄ばんで見えるのだろう」などの悩みを抱えていませんか?

セラミックは、長年の使用や日々のケア次第で表面に汚れや着色が生じる場合があります。

美しい口元を維持するためには、日々のケアや定期的なクリーニング、素材選びが重要なポイントです。

この記事では、セラミックが着色する主な原因から、歯科医院での専門的なクリーニング対策、ご自身でできるケアまで詳しく解説します。

セラミックの歯はホワイトニングできる?

セラミック ホワイトニング

ホワイトニングは歯を美しく見せる効果が期待できますが、対象となるのは天然歯のみです。

歯科医院で使用されるホワイトニング剤は、天然のエナメル質にある色素沈着を分解し、もともとの明るい白さへと導きます。

そのため、詰め物や被せ物として使われているセラミックなどの人工素材には反応しません

ホワイトニングを行ってもセラミックの色味や明るさは変わらず、隣接する天然歯だけが白くなります。

セラミックは硬くて耐久性も高いため、素材自体が薬剤によって変色したり漂白されることはありません。

ただし、ホワイトニングによって天然歯が白くなると、逆にセラミックとの色味の違いが目立ってしまう場合があります。

ホワイトニングとセラミック治療を併用する場合は天然歯を先に白くし、仕上がった色味に合わせてセラミックを作製する流れが一般的です。

セラミックが着色・変色する主な原因

セラミック ホワイトニング

一見すると変色や着色と無縁に思えるセラミックの歯ですが、実際にはさまざまな要因で徐々に色調が変わることがあります。

ここでは、セラミックの歯を長く美しく保つために知っておくべき着色・変色の主な原因を詳しく解説します。

表面に付着する飲食物の色素

セラミックの歯は美しい白さが魅力ですが、普段の食生活によっては表面に色素が付着し、着色の原因となります。

特に、コーヒーや紅茶、赤ワインなど色の濃い飲み物や食べ物は要注意です。着色を引き起こしやすい代表的なものは以下の通りです。

  • コーヒーや紅茶
  • 赤ワインやカレー
  • チョコレートやソース類

着色を引き起こしやすい飲食物を頻繁に摂取すると、セラミック表面に微細な色素が徐々にたまり、透明感や明るさが損なわれる場合があります。

色の濃い飲食物を摂取した後は、うがいや早めのブラッシングを心がけましょう。

歯ブラシや清掃不足によるプラーク・ステイン

毎日の歯磨きが不十分な場合や、歯間ブラシ・デンタルフロスを使わずにいると、セラミックの歯の表面にプラーク(歯垢)やステインがたまりやすくなります。

特に、以下のような状況は着色リスクを高めます。

  • 歯磨きの回数や時間が十分でない
  • 歯間ブラシやフロスを活用せず、歯と歯の間のお手入れを怠る
  • 喫煙習慣が継続し、タバコのヤニが付着しやすい

プラーク(歯垢)は食後すぐに形成され、放置すると次第に固まり、通常のブラッシングでは除去しづらくなります。

着色のリスクを抑えるためには、正しいブラッシング方法を習得することに加えて、歯間ケアも継続することが重要です。

セラミック素材・種類による違い

セラミックにはさまざまな種類があり、それぞれ特性や着色・変色のリスクが異なります。主な素材ごとの特徴や違いは、次の通りです。

素材名変色・着色しやすさ特徴
オールセラミック(e-max)非常に低い見た目が自然で透明感がある長期間白さが持続しやすい
ジルコニア非常に低い強度が高く割れにくい自然な白さで変色もほとんど起こらない
ハイブリッドセラミックやや高いセラミックとレジン(樹脂)の混合素材経年劣化しやすい
メタルボンド低い〜やや高い内部に金属を使い、外側がセラミック摩耗や変色リスクがややある

オールセラミックやジルコニアは比較的変色や着色に強く、長期間美しさを保ちやすい素材です。

一方、ハイブリッドセラミックのようにレジン成分を含むものは、経年劣化や色素沈着が起こりやすくなります。

素材選びをする際は、自分の希望やライフスタイル、将来の審美性を考慮し、歯科医師と相談しながら最適な種類を選ぶことが大切です。

接着剤や内側の変化

セラミックが時間の経過とともに変色する一因として、歯とセラミックを固定するために使われる接着剤や、歯の内部構造の変化が挙げられます。

セラミック治療の際には、レジンセメントなどの専用接着剤を使用しますが、この接着剤は長期間の使用で徐々に経年劣化しやすくなります。

特に、歯と被せ物の境目付近は接着剤が露出しているため、黄ばみや着色が目立ちやすい部分です。

また、被せ物の内側にある天然歯や、土台部分が加齢や虫歯・歯周病などにより変色した場合、その色がセラミックを通して透けて見えるケースもあります。

特に薄いタイプのセラミックや透明感を重視した素材では、内側の色調変化が外からも分かりやすくなります。

これらの問題を予防・改善するためには、以下のことが大切です。

  • 定期的にクリニックで検診を受ける
  • 装着部の変色が気になる場合は早めに歯科医師へ相談する

審美性を長く維持したい場合は、素材選びや装着時の管理にもこだわりましょう。

セラミック表面の微細な傷

セラミック自体は硬くて耐久性のある素材ですが、強い力が加わったり、間違ったケアを続けたりすると表面に細かな傷ができます。

こうした微細な傷は、肉眼では分かりにくいものの、色素や汚れが溜まりやすく、着色・変色の温床となります。

傷ができる主な要因は以下の通りです。

  • 硬い食べ物を頻繁に噛む
  • 歯ぎしりや食いしばりの習慣がある
  • 研磨剤入りの歯磨き粉で強く磨きすぎる
  • 一般的なナイロン製の硬い毛の歯ブラシを強く使う

これらの行動が重なると、セラミック本来のなめらかさや光沢が損なわれ、徐々にくすみや黄ばみが発生しやすくなります。

傷を防ぎ、長く美しい見た目を保つには、食生活の見直しや、ナイトガード(マウスピース)の着用、柔らかめの歯ブラシと研磨成分の少ない歯磨き粉を選ぶことが効果的です。

また、定期的に歯科医院で表面のクリーニングや研磨を受けることで、傷や軽度の着色トラブルはリセットできるため、プロによるメンテナンスを習慣化しましょう。

セラミックの歯を白くする方法

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セラミックの歯は一般的なホワイトニング剤では白くできませんが、「もっと明るくしたい」「着色が気になる」という方に適した選択肢はいくつか存在します。

ここでは、歯科医院で受けられるクリーニングやコーティング、一歩進んだセラミック自体の交換まで、具体的な方法とそれぞれの特徴・注意点を分かりやすく解説します。

歯科医院での専門クリーニング(PMTC)

PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)は、歯科衛生士が専用機器と研磨剤を使い、歯磨きでは落としきれない着色や歯垢を徹底的に除去します。

特に、コーヒーやワイン、カレーなど色の濃い飲食物に含まれる色素汚れ、毎日の喫煙によるヤニを取り除くにはプロの技術が不可欠です。

セラミックの歯は本来変色しにくい素材ですが、表面に汚れが蓄積すると透明感や光沢が損なわれやすくなります。

定期的にPMTCを受け、丁寧にメンテナンスすると、セラミック本来の美しさや白さを持続しやすくなります。

自宅ケアに加え、定期的なクリーニングを習慣化することが、見た目のクオリティ維持に効果的です。

ホワイトコートや表面コーティング

冠や被せ物のセラミックそのものを漂白することはできませんが、見た目の白さを一時的に向上させたい人にはホワイトコートや表面コーティングが効果的です。

この方法は、歯科医院で用いられる専用のコーティング材(レジン系)をセラミックの歯の表面に塗布し、短期間だけ明るい白さを実現する方法です。

例えば、大切なイベント前や写真撮影の直前など特別なタイミングで活用されますが、仕上がりの美しさには個人差があり、耐久性は高くありません。

一度コーティングしても数週間から数ヶ月程度で効果が薄れるため、こまめな再処置が必要になります。

本格的な色調改善を望む場合には根本的な解決策にはなりませんが、どうしても一時的に白さを強調したいときには便利な方法といえるでしょう。

セラミック自体の交換

今より明るい白さや透明感を求める場合、セラミック自体を新しい被せ物やクラウンへ交換するという方法があります。

経年劣化や表面のくすみが気になる際、今の被せ物を外して、より明るく自然な白さを持つ最新素材(オールセラミックやジルコニアなど)に作り替えます。

作り替える場合、隣接する天然歯のホワイトニングを先に実施し、その白さに合わせて新しいセラミックの色調を選ぶと、全体の調和を図れます。

白さだけでなく、フィット感や審美性も大幅に向上するメリットがある一方、再治療には手間や費用がかかるため、長期間の見た目を重視する方におすすめの方法です。

歯科医師と十分に相談し、自分のライフスタイルや希望に合わせて最適な素材やデザインを選びましょう。

まとめ

セラミックは基本的にホワイトニング剤では白くならないため、着色や変色が気になる場合は歯科医院での専門的なクリーニングや新しいセラミックへの交換が効果的です。

また、普段の食生活やブラッシング習慣にも注意し、トラブルを感じた際は早めに専門医に相談しましょう。

定期的なメンテナンスと専門家のサポートが、長く美しい口元を保つ最良の近道です。

千歳烏山やの歯科では、セラミック治療やクリーニング、色調のお悩みに丁寧なカウンセリングと幅広い治療法で対応しています。

経験豊富な歯科医師が、患者様一人ひとりに合わせた最善のプランをご提案します。美しい口元を長く保ちたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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