小児矯正の6つのメリットと5つのデメリットを詳しく解説!
小児矯正で歯並びを整えると見た目が良くなるだけでなく、虫歯や歯周病といった口腔トラブルのリスク、滑舌の改善、口臭予防など、さまざまなメリットがあります。
小児矯正は、必ず子どもに受けさせなければいけない治療ではありませんが、子どもが大人になったときの将来的な口腔トラブルを防ぐためにも大切な治療です。
この記事では、小児矯正のメリットやデメリットを解説します。
メリットとデメリットを比較しながら小児矯正の必要性を考え、子どもの歯並びに気になる点があれば小児矯正を視野にいれて歯科医に相談してみましょう。
小児矯正の6つのメリット
小児矯正には以下のようなメリットがあります。
- 抜歯する可能性が低い
- 虫歯や歯周病リスクの軽減
- 噛み合わせ改善
- 滑舌の改善
- 見た目の印象が良くなる
- 口臭予防
現在の口腔内の健康を保てるだけでなく、将来的な口腔内のトラブルを軽減できるメリットがあります。
保護者と子どもで小児矯正のメリットを理解しておくことで、治療のモチベーションアップにもつながるでしょう。
ここでは、それぞれのメリットを詳しく解説します。
抜歯する可能性が低い
小児矯正による治療は、抜歯する可能性が低いメリットが挙げられます。
小児矯正は顎の成長を利用しながら顎の幅を広げたり、バランスを取る治療が行われるため、多くの場合は抜歯の必要がありません。
ただし、大人になってからの歯列矯正は、顎の骨の成長が止まり固くなってしまっているため、歯列を整えるために抜歯を余儀なくされるケースもあります。
抜歯すると子どもの身体にも負担がかかってしまうだけでなく、痛みから歯医者そのものにネガティブなイメージを持つ場合もあります。
将来的に一本でも多くの歯を残すためにも、小さなころから始める小児矯正は大切です。
虫歯や歯周病のリスクが下がる
小児矯正は、虫歯や歯周病の予防にも効果的です。
歯並びが悪い場合、歯と歯の間に隙間が生まれ、どうしても食べかすが詰まりやすくなってしまいます。
食べカスの蓄積により形成された歯垢や歯石の温床となり、口腔内に細菌が繁殖すると虫歯や歯周病のリスクが高まります。
虫歯や歯周病は将来的に歯を失う原因にもなるため、子どものうちにきちんと原因を取り除いておくことが大切です。
正しい歯並びをキープできると歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病になりにくい口腔環境を整えられるでしょう。
また、子どものうちから定期的に歯医者に通い、正しい歯きの習慣を身につけることも小児矯正の大切な目的のひとつです。
噛み合わせが改善される
噛み合わせの改善も、小児矯正におけるメリットのひとつです。歯並びの悪さは噛み合わせにも影響があり、普段の生活にも支障が出てしまう場合があります。
例えば、上下の歯が正しく噛み合っていないと食べ物を十分に咀嚼できず、消化器官への負担が懸念されます。
また、消化が正しく行われなければ栄養が充分に吸収できないため、体の発達に支障が出てしまうのも問題です。
小児矯正によって噛み合わせを正常に戻すことで噛む力が強くなり、食べ物を充分に咀嚼できるため、消化管への負担を最小限に抑えられます。
また、よく噛むことで食べ物本来のおいしさがより感じられ、毎日の食事がさらに楽しくなるでしょう。
滑舌の改善
小児矯正のメリットとして滑舌の改善も挙げられます。小児矯正では、歯列を整えるだけでなく舌のトレーニングが含まれる場合もあり、滑舌の改善にも期待できます。
滑舌の悪さの原因には、歯並びの悪さだけでなく舌の発育も関係しており、舌が短かったり、舌を支える筋肉が弱いとうまく発音できない原因です。
滑舌が悪くなると子ども自身もコミュニケーションに消極的になり、ネガティブな性格になりかねません。
小児矯正によって舌を正しく発育させることで、滑舌だけでなくコミュニケーション上の問題も改善できるでしょう。
見た目の印象が良くなる
小児矯正によって正しい歯並びをキープすることで、見た目の印象が良くなります。
小児矯正は将来的な口腔内のリスクを軽減するためだけでなく、見た目を整えるための審美治療の役割も担います。
歯並びは体の中で目立つパーツであり、初対面の印象を大きく左右します。
特に歯並びの悪さをコンプレックスに感じた子どもは、消極的な性格になってしまう可能性も懸念されるでしょう。
将来的なコンプレックスを抱える原因を取り除けるのも、小児矯正のメリットです。
口臭が弱まる
小児矯正には、口臭が弱まるメリットが挙げられます。
口臭の大きな原因は歯垢や歯石で、定着すると細菌が繁殖しやすくなり、口臭を引き起こしてしまいます。
例えば、歯並びが悪い場合は歯磨きがしにくくなり、口臭の原因である歯垢や歯石が溜まりやすくなるでしょう。
小児矯正によって正しい歯並びに改善すると、歯の余計なすき間がなくなるため歯磨きがしやすくなり、口臭の原因となる歯垢や歯石を効率よく取り除けます。
小児矯正の5つのデメリット
小児矯正には以下のようなデメリットが挙げられます。
- 長期間の通院が必要
- まとまった費用がかかる
- 痛みが生じる可能性がある
- 治療中は歯磨きが難しくなる
- 保護者の判断だけによる治療はコンプレックスになってしまう
小児矯正は子どもの歯並びを整える大切な治療ですが、すべてがメリットではありません。費用面、治療時間、施術中や施術後の症状がデメリットとなってしまう場合があります。
ここでは、小児矯正の5つのデメリットを解説します。治療前にデメリットを把握しておくことで、施術の後悔を減らせるでしょう。
長期間の通院が必要
小児矯正には通常、数年単位の長い期間が必要です。特に小学生の場合は歯並びの状態が変わりやすいため、長期間の通院が必要となります。
もし長期間の通院が負担だからと治療を止めてしまうと、元の歯並びに戻る後戻りのリスクが高まります。
自宅から無理なく通いやすい歯科クリニックを探したり、通院スケジュールを医師との相談のうえ治療を始めてください。
まとまった費用がかかる
小児矯正にはまとまった費用がかかります。
子どもの歯並びの状態によっても異なり、長期間の治療が必要なワイヤー矯正やマウスピース矯正の場合、トータルコストが50万円を超えるケースも珍しくありません。
ただし、小児矯正は条件を満たせば治療費が保険適用や医療費控除の対象となるため、治療費の負担が気になる方は一度歯科クリニックに相談しましょう。
また、まとまった金額の支払いが難しい場合は、デンタルローンによる分割払いに対応している場合もあります。
痛みを生じる可能性がある
小児矯正の治療は痛みの心配はほとんどありませんが、治療中や治療後に痛みを生じる可能性があります。
ただし、痛みを感じる場合でも少しの痛みだったり、短期間で痛みがおさまるケースがほとんどです。そのため、痛みが原因で治療を中断してしまうような心配はありません。
痛みの多くは口腔内に矯正装置を装着したことが原因となります。装着した矯正装置の違和感に慣れるには3日程度かかりますが、その後は痛みを感じなくなるでしょう。
もし治療中や治療後に強い痛みを訴えるのであれば、治療方法の変更などを医師と相談してください。
治療中は歯磨きが難しくなる
小児矯正は、治療中の歯磨きのしにくさがデメリットとして挙げられます。
小児矯正では歯列を整えるためにワイヤーやマウスピースで歯列を固定しますが、矯正器具が口腔内にあることで歯ブラシが十分に行き届きません。
治療中は普段よりもしっかりと歯ブラシを行わないと、歯垢や歯石が歯のすき間に蓄積して虫歯や歯周病の原因になります。
また、長期間の治療では矯正器具を洗えないため、器具についた細菌が口臭の原因となってしまうこともあるでしょう。
小児矯正は、将来的な虫歯や歯周病リスクを下げるために行う治療ですが、治療中の虫歯や歯周病には十分な注意が必要です。
矯正中の正しい歯磨きの方法を教わったり、取り外しができる矯正装置を選ぶことでも虫歯や歯周病のリスクを下げられます。
保護者の判断だけによる治療はコンプレックスになってしまう
小児矯正は、子どもの歯並びが悪いからといってすぐに受ける治療ではありません。
安易に治療を勧めると、子どもによっては「自分は歯並びが悪いんだ」とコンプレックスを感じてしまう可能性があります。
もともと歯並びをコンプレックスに感じている子どもは少なくありません。子ども自身が歯並びの悪さに気付き、悩んでいる場合もあるでしょう。
そうした子どもに親の価値観のみで矯正を勧めると、子どもの心を傷つけてしまうことにもなります。
歯科医は歯並びの悪さだけで子どもに矯正を勧めることは、ほとんどありません。将来的なリスクを考慮のうえ治療の必要性を検討しています。
「子どもの小児矯正が必要かも」と感じたら保護者だけで判断せず、まずは歯科医に相談しましょう。
まとめ
小児矯正によって歯並びを改善させることには、虫歯や歯周病リスクの軽減、噛み合わせや滑舌の改善、口臭予防などのさまざまなメリットがあります。
早い段階で歯列を正しい位置へと動かすことで、将来にわたって口腔トラブルのリスクコントロールが可能となるでしょう。
千歳烏山駅より徒歩12分の場所にある千歳烏山やの歯科は、一般的な歯科治療とともに小児矯正にも力を入れています。
歯医者に抵抗のあるお子さまでも不安を感じさせないように、少しずつ慣らしながら治療を進めていきます。
当院は『日本口育認定施設』に認定されており、口育に関する知識が豊富な歯科医がお子さまが将来にわたって健康的な歯を維持できるようにサポートいたします。
小児矯正をお考えの方は、お気軽にご連絡ください。